◆俺は言いましたか
昔、大阪の豊中というところに、俺が住んでいました。
俺は、行儀の善い子でした。
俺は、毎朝、弟と一緒に御堂筋線に乗って、幼稚園へ通っていました。
俺は、電車の中で、口を手で押さえずにあくびをする弟を注意しました。
俺は、電車の中でパンを食べる人に『獲物を分け与えてはくれませんか?』と言いました。
俺は、いつも他人にどう見られるかを考えすぎていました。
俺は、体裁ばかりを気にしていました。
そんな俺は、ある日、東京の新宿というところに、住んでいました。
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俺は、弱い自分を許してあげたい
と言いました。
弱い他人を許してあげたいと言いました。
言いましたか。
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決まった作り方でも、人柄が出る事を知りました
と言いました。
でも決まり文句が嫌になったしまったのです
と言いました。
決まりに従って嘘をつきたくなかったのです
と言いました。本当のことは、無秩序だったり、退屈だったり、心地よくなかったりする、理屈抜きに
と言いました。
礼儀作法を忘れずに裏表を逆にしたかったのです
と言いました。
正直になりたかったのです
と言いました。
俺は、音に合わせて適当に相槌を打っていればよかったのでしょうか。
俺は、音に従属している。
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※繰り返し
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俺は、いつのまにか忘れられているんだ。
俺が、いつのまにか自分を偽っている事を忘れてしまう様に。
俺は、バカバカしくなってきちゃったよ。
俺は、俺がバカバカしくなってきちゃったけど、でも死ぬまで俺自身は俺自身を受け入れよう。
と独り言を言いました。
騙され続けるだろう
レンズを通す前と、レンズを通した後の両方で
と言うと
俺の顔は、スクリーンの端に寄りました。
スクリーンの袖で出番を待つ、目の見えない女性と目線が合いましたとさ
と言いました。
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※繰り返し
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収録曲目
1.横恋慕 2.CDの作り方 3.俺は言いましたか 4.HトIJKLMN 5.肉体労働者とその夫タキラス 6.忘れた傘
7.煤木さんは隠す 8.オルケストラル. 9.浦安 10.署名者のレース 11.カザリケ 12.御伽三丁目 13.コンマ以下の表象