◆御伽三丁目

御伽三丁目駐在所の巡査長は誰だ SIRANAI


蝿が飛んでいる 蝿が飛んでいるのか
もう少しだけ夢を見ていたい


酔いが醒めた
永遠に感じた、消滅を超越した、夜が明けた
曇った窓を開けた
雨だよ
何故だろ前が見えない
  後ろも前も崖だ
自分に嘘をつくことにももう随分慣れたよ
野良猫用の茶碗に、雨水を溜めた空
硬くなった御飯に卵をかけた
卵と御飯を混ぜつつ、途中何度か、水槽に向かって魚群の指揮をとった
メールが来た。姉だ。醤油を零した。
『元気でやっているの?お祖母ちゃんが心配してるわよ』
柔らかい、針金を曲げたそ、れか、ら、レター、宛名の可笑しな、それに添えられた、同志の作った曲
壁が薄くて、隣の部屋の音が漏れてくる。
ジャケットのボタンを嵌めたら、会社の車で街へ出掛けた
直進するべき道で、ブレーキを掛けた
  入社して初めて自分の席を空けた


僕等の忘れた、僕等を取り戻そう 僕等の子僕等よ僕等に拠る僕等の
失ったものは誰の、ものものものものものでもない土地ではなく、魂と魄の両方のぼく



また蝿が飛んでいる また蝿が飛んでいるのか
もう少しだけ夢を見ていたい


ビジネススーツに角が映えたよ
荒れた野を裸足で駈けた 足裏は苦痛に耐えかねた
  疲れ果てたよ 裂けた生地
焼けた心
人通りが絶えた
種が落ちる 枯葉の舞
風を換えた
下げた風鈴 上げた帆
風が帆 を揺らす
  鳥が鳴けば 天寿人草の苗が踊る
  遅く来た烏アゲハが、花の蜜を舐めたら、雄しべと雌しべから恋の煙か。
雛が孵った 蛇が跳ねた
母犬の垂れたアレに群がる子犬達
八重歯のある子に笑みが零れた
前歯の欠けた大人に笑みが壊れた
晴れた頬 
腫れた午後
屋根が西日に会えたよ
船を跨いで、虹を架けたぞ


※繰り返し


  ◇
まだ蝿が飛んでいる まだ蝿が飛んでいるのか
もう少しだけ夢を見ていたい


自分に嘘をつくことはもう随分止めたよ 半分羊になれたよ
彼等にあるのは、高いところにある席と、バッチだけだ。
自然に醜い花が描けた パパだよ帰ったよ
   風呂のお湯足せばあったまろう 犬の背中に爪を立てた猫
湯気を立てた浴室で誓いを立てた 真似は出来ても君はやっぱり君だよ、自分に負けたらだめだ
腹を立てたら新しい理論を立てた 筋道を立てたらばらばらに感情を飛び立たせた
  たまたま理性が保てなくて人を殺めた人 痩せた子供も見たし ませた子供も見た
  派手な衣装で大きな嘘がばればれな人 掛けた看板を下げた、文明のしるし頂戴する
治らない風邪ひくのは止めたい さっきからピアノをひくのは誰だろう 今日ははてなの日
  草を分けて入った、人並みを分けて入った、やっぱりもとの場所に戻った


※繰り返し



収録曲目
1.横恋慕 2.CDの作り方 3.俺は言いましたか 4.HトIJKLMN 5.肉体労働者とその夫タキラス 6.忘れた傘
            7.煤木さんは隠す 8.オルケストラル. 9.浦安 10.署名者のレース 11.カザリケ 12.御伽三丁目 13.コンマ以下の表象


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